《めてみみ》もう一度表舞台に

2022/05/16 06:24 更新


 サステイナブル(持続可能な)やエシカル(倫理的な)が時代のキーワードになって久しい。きっかけの一つとなったバングラデシュのラナ・プラザの倒壊事故から4月24日で9年経った。

 事故を契機に始まった世界的なイベント「ファッションレボリューション」は9回目を数えた。日本でも9回目のイベントが4月下旬、東京・渋谷で4日間にわたって開催された。主催者の一人は、「当初はエシカルの意味から説明しなければならなかった。今はその必要はほとんどない」と話す。企業も消費者も着実に変わっている。

 日本では今年、「長く服を愛するために」をテーマに、お直しやアップサイクルなどに焦点を当てた。これまでは啓蒙(けいもう)活動が中心だったが、消費者が楽しみながら参加できる実践的なテーマだった。

 イベントに出展した、ビンテージドレスをアップサイクルしたバッグを作るブティック「ハンド」のオーナーでディレクターのエルさんは、「表舞台から降りたドレスをもう一度舞台へ上げたい」と思いを語る。

 すでにたんすには多くの服がある。業者の倉庫にも多くの服が眠っている。舞台に一度上がった服、まだ舞台に上がっていない服を、表舞台にどう引き上げるか。ファッション業界の強みであるクリエイティビティーは、エシカルの実践におおいに貢献できそうだ。



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