《めてみみ》気温に負けない

2021/10/15 06:24 更新


 「ウールコートの先行受注会での反応が鈍い」とあるレディス専門店で聞いた。例年、実需期には品切れも多い人気商品を出しており、かなりの確率で受注できると思っていたようだ。「まだ決めない」と言われたという。気温が高い日が続き、防寒着への購買意欲は起きなかったのかもしれない。

 実需買い傾向と言われる。都心商業施設の9月商況も、シャツやカーディガンなど薄手の羽織り物は動いているものの秋物は鈍いとの声が多かった。「コロナ下の消費傾向を見ていると気温よりも着用するシーン(場面)が重要ではないか」。外出自粛が衣料消費に与えた影響の大きさから以前、当欄で書いたものだが、やはり気温は大事な要素だ。

 一方で、気温と関係なく売れていると思われるのがブーツ。ある百貨店では8月、ショートブーツが前年同期比2ケタ増と伸ばしていた。その時は前シーズンに買いそびれた客の先行買いと思っていたが、どうやら違う。ある靴専門店は9月、「ブーツが高稼働し売り上げをけん引した」らしい。

 家ナカ消費から〝お出掛け〟消費へ移行している表れ。ブーツの売れ行きをそう捉えたい。今はまだ気温に負けているかもしれないが、足元が変われば、ボトムやアウターへの潜在需要も生まれてくるはず。おしゃれを楽しむ秋が近づいていると思いたい。


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