《めてみみ》新たな娯楽

2019/05/30 06:24 更新


 サッカーやカーレース、格闘技などのコンピューターゲームの対戦を競技、スポーツとしてとらえるeスポーツが盛り上がっている。他人がやっているゲームを見て何が楽しいのかと思っていたが、今の時流に合っているのだろう。

 スポーツと同じように観戦し、その激闘で観客が盛り上がる。競技するのが実際の人間なのかバーチャルなのかはあまり問題ではなく、むしろバーチャルの方が現実では困難なプレーを数多く見ることができたり、演出が派手だったりと娯楽性を存分に発揮できる。

 ヘインズブランズジャパンは「チャンピオン」でeスポーツ用のウェアを販売し、スポーツタカハシは31日、大阪で初のeスポーツ大会を開く。22年のアジア競技大会では正式種目になり、プロのゲーマーを育てる学校もある。競技人口は増え、市場が拡大している。

 一方でスマートフォンでいつでもゲームを楽しめるようになり、ゲーム依存症が社会問題になっている。ゲームをやめたくてもやめられないゲーム依存症が、世界保健機関(WHO)総会の委員会で病気と認定され、ギャンブル依存症などと同じ精神疾患として位置付けられた。eスポーツの盛り上がりや新たな娯楽の出現は歓迎したいが、電車の中でスマホゲームに熱中する人を見るとゲーム依存症の予備軍が今後も増えそうで怖い。



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