西日本から関東にかけてソメイヨシノが見ごろを迎えた。満開の桜が引き寄せるのは人間だけではないようだ。花から花へ飛び回るのはミツバチだ。花粉をまといせっせと受粉を手助けしている。だが、ソメイヨシノは受粉しても子孫を残せない。同じ品種同士では発芽せず、他の品種と交配すれば別の品種が生まれてくる。自分の子孫を残すことが自然界での〝勝ち〟ならば、なぜソメイヨシノは毎年、見事な花を咲かせているのだろう。
多くの新しい社会人が今日、最初の1歩を踏み出した。今日を機に、何か新しい挑戦を始めてほしい。小さな努力でも、毎日、積み重ねていけば、やがて信じられないほどの高みに登っている自分がいる。そう信じて、これからの人生を歩んでいけば、努力は必ず報われる。誰もが無限の能力を持っている。それを開花させるのは、小さくても毎日の積み重ねしかないからだ。
私たちは短期的な視野での勝敗に目を奪われ、勝者と敗者に分類する。だが、仕事には勝ちも負けもないことを忘れてならない。仕事を計る物差しは、顧客にどれだけの満足を提供できたかだ。能力は勝つためではなく、顧客に満足を届けるためにある。
毎日の努力を積み重ね、能力を磨き、顧客により高い満足を提供し、喜んでもらえれば、そこで得る幸福は勝ち負け以上の価値がある。