《めてみみ》将来の縮図

2018/01/24 04:00 更新


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 中国の17年GDP(国内総生産)は82兆7122億元、前年比6・9%増だった。7年ぶりに前年を上回った。1元を17円で換算すると1406兆円となる。社会消費品小売総額は36兆6262億元で、このうち一定規模以上の企業が販売した服装・靴・帽子類の販売額は1兆4557億元。これは約25兆円となる。

 伸び率が鈍化したとはいえ、6%以上の経済成長が続いている。商品小売りについては10%、衣類なども7・8%増と、着実に成長している。なかでも上海市は8・1%増で1兆1830億元、北京市は5・2%増で1兆1575億元と巨大な市場を形成している。

 17年に全国で生まれた子供は1723万人で、前年より60万人減った。一人っ子政策が廃止された16年は出生数が増加していたが、効果が薄れたかっこうだ。今後は急速に高齢化が進んでいくとみられる。上海は、すでに全国より早いペースで高齢化が進んでいるとされる。

 上海市の17年末の人口は2418万人。市政府としては2500万人を上限にする計画を打ち出しており、インフラ整備計画もそれを前提にしているという。現在は都市部の人口が2120万人。昨年は無人コンビニに代表される新零售と同時に老人ホームも話題になることが多かった。上海は中国の将来の縮図であり、巨大な実験場でもある。



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