《めてみみ》国内客と同様に

2017/10/20 04:00 更新


画像はイメージです

 18日に日本政府観光局が発表した訪日外国人客数の1~9月累計推計値は前年同期比17.9%増の2119万人となった。中国が56万人増の556万人、韓国は150万人増の521万人となったが、アジアだけでなく欧米を含め増加した。月200万人以上のペースが続き、年間では3000万人近くになりそうだ。

 東京や大阪の中心部を歩けば外国人と会わない日はない。今年、仕事や観光で訪れた地方でも必ず見かけた。訪日客数の増加とともに、その目的や訪れる地域が多様化していることを実感している。

 買い物目的も、依然として多い。観光庁がまとめた7~9月の訪日外国人消費動向調査(速報)をみると、旅行消費額の内訳は「買い物代」の構成比が34.2%で、0.3ポイント減少したものの最も多い。日本百貨店協会発表の百貨店の免税手続き件数は、8月時点で55カ月連続のプラス、売上高も9カ月連続で伸びており、訪日客数増の恩恵を受けている。

 「もう国内客と同じようにみるべきではないか」。こんな趣旨の発言をある百貨店で聞いた。百貨店の購買客は、団体旅行客から個人旅行客に移行している。リピーターも増えている、という。国は違えど、嗜好(しこう)の多様化や関心事は変化していくはず。購買動向の小さな変化を見逃さないようにすべき、ということだろうか。



この記事に関連する記事