《めてみみ》ありのままに

2017/07/24 04:00 更新


 近所のホームセンターでは入り口正面にアリ退治のコーナーができていた。ヒアリ騒動が連日報道されるなか、多くの客が殺虫スプレーなどを手に取っている。人間とアリはうまく共存できていたのが、不快昆虫として嫌われるようになり、いよいよ危険昆虫として駆除されるようになってしまった。普通のアリにはとんだ災難だ。

 アリは働き者。夏の暑い盛りに、自分よりも大きなセミの羽をせっせと運んでいる。偉いなと思う。ところが、働きアリの法則によると、一生懸命働くアリは全体の2割、普通に働くアリは6割、残りの2割はサボっているという。働いているアリばかり集めても2割はサボり始める。サボっているアリばかり集めると、今度は8割のアリが働き始める。

 全員が一生懸命働く集団は最強そうだが、アリの世界ではそうした集団は生存できない。疲れて働けなくなっても交代要員がいないし、外敵に襲われても余力がない。

 働き方改革が言われている。サボり続けることも、24時間一生懸命働き続けることもできないが、1日の仕事時間のうち、6割を普通に働き、2割を懸命に働き、抜く時間も2割ほど作り、自分が今どのモードにいるのかを自覚する。小さな改革だが、人間よりもはるか昔から生存してきたアリの知恵だ。駆除するよりもその知恵を学びたい。


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