メンズ有力専門店の24~25年秋冬のカジュアルは、90年代の東京のストリートスタイルを現代風にアレンジした着こなしが増えそうだ。春夏まで多く見られたテック系素材を使ったウインドブレーカーやマウンテンパーカではなく、ミリタリーやアメカジの定番であるボマージャケットやMA-1、スタジャンなどを冬アウターの本命として提案する店が目立つ。
ブルゾンは中わたやダウンをたっぷり詰めるなどしてボリュームを持たせ、着丈は短め。パンツは太めのストレートレッグを中心に今どきのバランス感を楽しむ。アウトドアやスポーツの流れが下火となったこともあり、ツイードジャケットやシャギードッグのセーターなどオーセンティックなトラッドアイテムに着目する店もある。キーカラーはここ数シーズン続いたグリーンやレッドなど明るい色に代わってシックな黒を選ぶ店が多い。足元はスニーカー一辺倒ではなく、「ティンバーランド」「レッドウィング」などラギッドなワークブーツを推す店が増えている。
(柏木均之)
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オン・ザ・ストリート
ビームス ディレクター 吉川基希さん
アメカジをベースに90年代ストリートの要素を現代に沿う形でミックスする。サテンのスタジャンやMA-1などショート丈のブルゾンはダウンを仕込んで防寒性を高め、ボリュームを出す。インナーは古着っぽく洗い加工を掛けたスウェットシャツでパンツは太め。足元はスニーカーではなく、「ティンバーランド」「レッドウィング」のブーツを合わせる。
ファニー・エレガンス
ビューティー&ユースユナイテッドアローズ ディレクター 藤橋亨平さん
エレガントに楽しむカジュアルを提案する。色落ちしたブラックデニムのセットアップやレザーブルゾンにブラウンのマルチストライプシャツ、ウール調のスラックスを合わせて品良くまとめる。レトロスポーツにも注目しており、オリジナルでフリースのスナップTプルオーバー、マウンテンパーカを企画したほか、「アディダス」のトラックスーツも別注した。
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