経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を行う識学が、従業員10人以上の企業で働く人を対象とした調査では、五月病を経験した人の8割以上が業務に影響があったとしている。影響の1位は「業務に集中できない」が半数を超え、2位「作業スピードの低下」、3位「ミスの増加」と続く。
五月病で仕事にどんな影響が出たかという質問で、「仕事に影響はなかった」(16.7%)と答えた人以外の83.3%で業務に何らかの影響が出たことを示す。五月病は身体・精神の症状だけでなく、職場のパフォーマンスを低下させることがうかがえる。
五月病の原因の1位は「社内・社外の人間関係」(38.7%)、2位以下は「業務内容・役割の変更」(29.3%)、「転勤・部署異動」(16%)、「上司・部下の入れ替わり」(10.7%)など。五月病がきっかけで会社をやめたいと思ったことがある人は60%に達し、離職の可能性を高めている。その防止策に上司の部下へのメンタルヘルス管理も考えられる。
■「五月病に関する調査」 20~59歳で、自分が五月病になった人、同僚・部下が五月病になった人の各150、計300サンプルが対象