丸井グループ D2Cブランド支援の新会社を設立

2020/02/12 15:45 更新


「ディーツーシーアンドカンパニー」

 丸井グループは消費者にECなどを通じて製品を直接販売するD2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマーズ)ブランドへの投・融資などを行う新会社「ディーツーシーアンドカンパニー」を全額出資で設立した。D2Cのスタートアップ企業に資金提供するほか、「丸井グループの経営資源を総動員」(青井浩社長)し、丸井へのリアル店舗の出店や運営支援、キュレーターサイトの開設によるブランド間の相互送客促進策などを行う。投資額は3年間で30億円を計画する。

 資本金は1億円。社長には丸井グループの加藤浩嗣取締役常務執行役員が就いた。

 丸井グループは23年3月期までの7年間で計300億円のベンチャー投資を計画、すでに約130億円の投資を実行した。そのうち、個人や小規模事業者が簡易な作業でネットショップを運営できるアプリ「ベイス」やカスタムオーダーECサービス「ファブリック・トウキョウ」などD2Cブランドに約50億円を投じ、丸井内でのリアル店出店にもつなげてきた。新会社でこれを加速し、エポスカードの活用を含めて「様々なサービスを集中していく」(加藤社長)。企業への投資は「1カ月に1社ペース」で実施する。

 丸井は「ECの拡大や消費者ニーズの変化で店舗が根本的な見直しを迫られている」(青井社長)なか、体験型店舗の導入を積極化しており、5年後に店舗全体の6割に高める計画。D2Cブランドをその軸に据える。新会社は「単なる丸井の子会社ではなく、新しいことをやりたい人たちとD2Cというムーブメントを起こす企業」と位置付ける。



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