LVMH 「オフホワイト」の大株主に

2021/07/21 15:25 更新


 仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループは、米国人デザイナーのヴァージル・アブロー氏が13年にミラノで立ち上げたストリートウェアブランド「オフホワイト」の株式の60%を取得すると発表した。LVMHは声明で、アブロー氏は同ブランドの株式40%を保有すると明確にしたが、投資額については公表していない。アブロー氏は同ブランドのクリエイティブディレクターを続投する。オフホワイトは、ファーフェッチ傘下の伊ニューガーズグループ(NGG)のブランドのひとつだった。NGGは今後もオフホワイトの運営パートナーとして携わる。オフホワイトは先頃パリにオープンした旗艦店を含め世界で56店舗を展開する。NGGは今年2月、同ブランドの5年後の売上高10億ドルを掲げていた。

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 今回の株式取得がLVMHの本格的な新ビジネスモデルのストリートウェアブランドへの参入となるが、「スタジアムグッズ」をはじめ同セクターのいくつかのブランドの少数株を保有している。またアブロー氏とは、07年の「フェンディ」の協業、15年のLVMHプライズファイナリスト、そして18年に「ルイ・ヴィトン」メンズ部門アーティスティックディレクターに起用するなど長い関係だ。

 LVMHとアブロー氏は今後の戦略として、ファッションだけでなくラグジュアリーの市場で、同グループ傘下のメゾンとの協業や、新ブランド創設などを挙げている。

(パリ=松井孝予通信員)



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