【ロンドン=青木規子】ロンドン・ファッションウィーク・フェブラリー2024は、独自の強みを掘り下げるデザイナーが一層、増えている。アウターのバリエーションを増やしたり、自身のルーツを服に乗せたり。人気が続くクワイエットラグジュアリーをほうふつさせる静かなエレガンスはメンズ、レディスともに継続中だ。サステイナブル(持続可能な)や多様性に特化したコレクションも目を引いた。
【関連記事】ロンドン・ファッションウィーク・フェブラリー2024 日常を華やかに
バーバリーは前回に続き、広い公園に巨大なテントを設営してショーを行った。時間は前回の夕方から夜に変わり、芝の敷かれたテントの中は落ち着いた薄暗がりとなった。座席のアウトドアベンチにはもこもこのクッションが敷かれ、冬の暖かなキャンプの気分を高めていく。新作も機能的なアウトドア要素を軸に、気取らないエレガンスに仕上がった。
主役はアウターだ。トレンチコートをはじめとするアウターはバーバリーの代名詞とはいえ、これだけバリエーションが揃うと圧巻。人気のアウターに注力する姿勢がうかがえる。保温性の高いものが多く、トレンチコートはモールスキン仕立て。ゆったりとしたファーのダッフルコート、ブランケットやウールフリースのライナーを前立てから大きくのぞかせるフィールドジャケットなど、今シーズンの気分を的確に表現したアウターが揃った。組み合わせるのは、膝下丈のニットドレス。肌に吸い付くニーハイブーツと合わせて都会的にスタイリングする。キルト風のマキシスカートも新鮮だ。素肌に着た深Vネックセーターとの組み合わせは、優雅なリラックス感がある。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!