ベイクルーズGの婦人靴「ルタロン」 幅広い年代に支持

2018/02/07 04:28 更新


 ベイクルーズグループのジョイントワークスが販売する婦人靴「ルタロン」が順調に売り上げを伸ばしている。17年8月期の売り上げは前期比12%増で、17年秋冬も前年実績を上回って推移。国産を中心に幅広い年齢層に受け入れられている。3月にはトレンド要素を強めた「ルタロン・グリーズ」の単独店を新宿に出店する。

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 婦人靴の専門業態として、デザイン、履き心地、価格のバランスが取れていることが支持されていると見る。サイズは21.5~25.5センチで、主力の合成皮革製品の価格帯は7800~8800円。1シーズンに約100モデルを販売し、その80%を神戸や浅草の靴メーカーが生産する。2年ほど前から、専任の担当者を置いて生産管理を徹底し、「メーカーと対話を重ねてルタロンが目指す品質を理解してもらった」(本間利恵ディレクター)ことが、競合ブランドと差別化できる完成度の高さにつながった。また、年1回、靴メーカーや資材関連など国内の取引先20社を集めて、品質を共有するミーティングも行う。「返品がほとんどないメーカーにどんなことをやっているか話してもらい、企業の壁を超えて共通認識を作る」ことで、ルタロンの方向性に対する理解を深めている。

 商品企画がぶれていないことも強みの一つ。ファッション性の高さを主張するのではなく、働く女性をターゲットに、フェミニンときれいめの二つのテイストを軸にカジュアルとエレガンスのモデルを編集する。ベーシックから外れないようにしながら、ほどよくトレンドを反映し、幅広い世代がおしゃれを楽しめる品揃えを重視してきた。バッグ・雑貨も揃える業態のルタロン・プリュ天神店は人通りの多い立地にあり、販売員を増やした17年秋冬は40%近く売り上げを伸ばした。昨年物流倉庫を統一したECも、前年比30%増で推移する。

 ルタロン・グリーズは3月上旬に新宿ルミネ2に出店する。幅広い客層を取り込むルタロンに対し、おしゃれへの意識が高い女性を対象にする。トラッド系のモデルも充実し、中心価格は9800~1万1000円、ローファーなど2万円以下のレザー製品も扱う。売り場面積は約60平方メートル。1月末の直営店舗数は合計13店。出店は、客層が合う立地を厳選し、1店当たり5、6人の販売員が揃うことを前提に慎重に進める。

働く女性が使いやすいベーシックなフォルムに色使いや素材で個性を出した


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