ニューヨークのバッグブランド「レスポートサック」がエイジレス、ジェンダーレスに広がっている。レスポートサックジャパンの23年9~12月の売上高は、好調だった前年同期を上回る10.3%増。「軽くて機能的」という本来の強みに加え、両親も子も使えることを伝えるキャッチーなコンテンツが新規客を増やし、数量ベースでも伸びている。
(松本寧音)
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23年8月期は前年比23%増。直近10年で最高の売上高だった。この間、「レスポといえば」で連想されるプリント柄だけでなく、形や使い心地、特定のシーンに合わせた商品企画に注力していることが主な要因。昨秋冬(23年9~12月)は、30~40代向けに強化したトートバッグとボストンバッグが好調だった。
特に売れ行きが良かったのは、「通常のナイロンの約半分の軽さ」というマイクロリップストップを使った「エッセンシャルコレクション」。通勤でリュック、ジムや日常使いでトートバッグ、旅行でボストンバッグなどが選ばれている。ホリデーシーズンが重なった12月は、売り上げの約4分の1が同コレクションだった。
スタイリストの大草直子さん一家や、モデルでタレントの辻元舞さん夫婦がバッグをシェアするコンテンツが、SNSや公式サイトで好評だった。白が人気。24年春夏はブルーが新色として登場する。
24年はブランド設立50周年の節目の年。引き続き、市場にフィットした企画や販促に力を入れつつ、グローバル全体でファッション性を引き上げていく。50周年記念コレクションのほか、新たな試みとして韓国ブランドとの協業も計画している。「アダム・エ・ロペ」「ガリャルダガランテ」「アルページュストーリー」など、多数のセレクトショップとの協業品も充実する。