有力ショップの24年春夏は、クラシックなスタンダードアイテムを軸にしたスタイリングが目立った。テーラードジャケットは秋冬から継続するキーアイテム。軽やかなシースルー素材やボリュームシルエットを交え、一段とフェミニンな魅力を感じさせる。(価格は税込み)
ハイクオリティーに注力
エストネーション ウィメンズディレクター 藤井かんなさん
得意とするハイキャリア向けに、マスキュリンとフェミニンを両軸で提案する。マスキュリンでは、チョークストライプのパンツスーツやジレのセットアップをオリジナルで準備した。ジレとチュールトップのレイヤードもおすすめだ。フェミニンでは、ケープとフレアスカートをコーディネート。シアー素材のブラウス、スパンコールスカートなども目を引く。
品番を減らした分、働く富裕層に向けた一角上のハイクオリティーな商品に力を入れる。単価の高いものが多く、オリジナルではシルクオーガンディのトレンチコート(税込み33万円)を作った。仕入れでは、「マックスマーラ」や「トッズ」のウェアに加え、クラス感のあるファインジュエリーも強化した。
一方、きちんとしたカジュアルも充実。ユニフォームやスポーツミックスなどトレンドを積極的に取り入れる。
知的な女性らしさ
ユナイテッドアローズ ウィメンズブランドディレクター 浅子智美さん
メンズライクなウェアにフリルやレースを足して「知的な女性らしさ」を演出する。春はモノトーンを基調にする。ピンストライプのスーツ地のオールインワンには、共地のショート丈のジャケットを羽織る。インナーのブルーのブラウスは、ボリュームのあるフリルの襟元がアクセントだ。ユーティリティーの要素に注目したカーゴパンツやシャツ地のジャケットには、ニットビュスティエやレースのスカートを合わせる。