小松マテーレ(旧小松精練)は物流改革に乗り出す。トラックのドライバー不足などを背景に、生地出荷に支障が出ており、独自にパレットを開発するなど作業軽減につなげる。年内中に施策を固め、来期、実行に移す。
物流に関しては、人手不足や燃料価格の上昇で輸送コストが上がっているだけでなく、「便数が制限され、繁忙期に出荷ができないケースも出ている」(池田哲夫社長)。特に輸出の積み出し港である神戸港行きの便で支障が出ている。
生地輸送特有の問題も背景にある。染色を終えた完成生地は、行き先別にロールに巻いて出荷するが、ロットや企画によってサイズがばらばらな上、30キロ前後の重さがあり、荷室内の積載効率や集荷作業の負担から物流業界で生地の扱いが嫌がられる傾向にあるという。
このため、フォークリフトでの積み下ろしが可能なパレット輸送を検討する。通常の規格品は1.1メートル四方だが、生地輸送に対応した独自のパレットを開発する考え。「どこかが取り組まなければ問題は解決しない」として、業界が直面する課題解決に挑む。