「キタムラ」 アパレルラインが好調 顧客の若返りがバッグにも好影響

2025/11/25 11:00 更新NEW!


元町三丁目店はウェアを軸にコーディネートで提案する

 キタムラ(横浜市)のバッグブランド「キタムラ」は、M・Z世代の新規客獲得に力を入れている。22年秋冬に始めたアパレルラインの売り上げ拡大に伴い、バッグの販売も伸びており、顧客の若返りが進んでいる。同社は1882年創業の老舗。80~90年代に女子大学生に人気を集めたが、近年は顧客の高齢化への対応が課題になっていた。

 22年秋冬にスタートした20~30代に向けたレディスのアパレルラインは、販売員からキャリアを積んできた若手社員の樽谷理衣奈さんをディレクターに起用した。

 同ラインは「やさしさ、かわいらしさ、上品さ」というキタムラのコンセプトを踏まえて、きちんと感がありつつ、オフでも着られるデザインにしている。ワンピース(中心価格4万~5万円)、スカート・トップス(3万円前後)、Tシャツ(1万円台)、ゴルフライン(1万円台)があり、ワンシーズンに約30型揃える。

若年層向けのレディスアパレルラインのディレクターを務める樽谷理衣奈さん

 24年には路面店の元町三丁目店をリニューアル。ウェアを軸にバッグなどとコーディネート提案する形態に切り替え、店頭のロゴはアパレルラインで製作したものに変えた。広告やSNS発信にも若手社員を起用するようにした。

 これらの取り組みにより、20~30代の客が増えてきたといい、アパレルに似合うバッグを企画することも増えている。

 今後は従来のブランドの軸は保ちつつ、トータルコーディネートでの提案にもより力を入れたい考えだ。



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