顧客について(藤永幸一)

2014/10/08 00:00 更新




iPhoneをソフトバンク、AU、そしてDOCOMOと3社で販売するようになり、各社とも「顧客」の奪取、囲い込みに躍起になっています。

こういう記事、盛り上がりをみて、「顧客」ってなんだろうと思います。選ぶのは、客サイドであって、提供側が「顧客」囲い込みを猛々しく謳うのはどうなのかなと感じるのです。

携帯電話は、それこそ通信手段の機器であり、コンテント&利用料金と言う同じようなフィールドで競争しているので、こんな競争もいいのかもしれません。

「販売会社」をこれだけ熱くさせるアップルのブランド力には感心しきりです。

そう、「ブランド」という言葉に立ち止まるならば、アパレルブランドについてもこんなことがいえそうです。それは、「ブランドが客を育て、客がブランドを育てるという相互関与の関係がある」ということ。

「こういう客に着てほしい」というこだわりをブランドが提供する。それは理念を表現した企画かもしれないし、もっと具体的な商品かもしれません。

いずれにしても、強いメッセージがある。客は、それを受け入れて、おしゃれを楽しむ。

初めの出会いは、ブランドを着こなすために背伸びをすることもあるでしょう。そして、ブランドに対して、長く愛着を持つ!ブランドらしさが揺らげば、時には厳しい評価もする!それが、ブランドと「顧客」の関係性。

「売れればいい!」という競争原理で、ただ数字だけを追いかけるプロセスでの、「顧客囲い込み」という概念って、どこかおかしい!

その証拠に、名だたるファッションブランドは、時代を超えて、年齢を超えて、女性を華やかにしてくれるし、男性に自信を持たせてくれます。そういうのが、「ブランド」を選び、「ブランド」に選ばれる人を「顧客」と呼ぶのではないでしょうか?





20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!



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