生産性の大切さ(藤永幸一)

2014/07/15 00:00 更新


このところ、再び、お客様満足=CSと言う言葉を耳にします。

「お客様が何を望んでいるのか?」「何を期待しているのか?」を見直そうという動きです。確かに、今までは、データを頼りに、「売れるはずだ!」という思いこみが強すぎました。「売れーっ!」という掛け声マネジメントが通用しなくなり、価格を下げる方法も限界に近付きつつあるということでしょう。

そんな風に見てみれば、世の中は、「プレミアム」という価値観が台頭してきているようです。コマーシャルで良く聞かれる言葉の一つです。「お客様の満足度をあげよう!」という流れは確かに勢いを増しています。そうなると、当然、CSのおともだちである従業員満足=ESも、再登場が近いような気がします。

先日の研修でこんな話をしました。

従業員の満足度を上げる施策をいろいろと考えても、実のところ、期待するほどの生産性効果はないように感じるということです。満足度をあげれば生産性があがるというのは、どこかに無理があり、違うような気がするのです。「生産性が高い状態のときに、満足度も上がる」というのが正しい表現です。

アパレルの現場に即していえば、「売上が達成されているときは、チームもいい状態になり、属するスタッフ個々の満足度も高いレベルにある」ということです。これはわかりやすい事例です。

同じチームが、何かの影響で達成率が急激に落ちていくと、チーム状態は悪化します。「売上」が満足すべき結果を生んでいない状態にあれば、当然、「満足度」も下がります。低下して当然。結果、離職率が高くなるということも招きます。

現場の生産性とは、売上があがること。もしくは、「売上」をあげることに安心して取り組める環境ともいえます。

だからこそ、「接客スキル向上」を真面目に取り組めばいいのですが、「売上をあげろ!」と声だかに叫ぶだけだは変わりません!一つひとつ具体的に、一人ひとりのスキルの可能性を見出して、手間暇をかけて教えていく。気付かせる。そして、「認める」「共感する」「褒める」を続ける。

そういうスタンスで向かい合いたいものです。



20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!



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