川徳の新社長・斎藤英樹氏 全館改装で次世代顧客の獲得へ

2025/07/24 06:25 更新


斎藤英樹さん

 5月23日付で社長に就任した。「人と文化と未来を創る百貨店」をコンセプトに、全館改装を23年6月から実施し、今春に完了した。斎藤社長は取締役計画本部長として全館改装の責任者を務めた。前社長の荒道泰之氏は代表取締役会長に就いて、地元の行政や金融機関などとの調整役を担う。川徳は中小企業支援の官民ファンドの下で経営再建途上にあり新体制で企業体質の刷新とともに新たな店作りに乗り出す。

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 全館改装は20~40代の次世代顧客の獲得が狙い。目玉は1階の正面入り口側に25年3月末にオープンした障害者アートのライセンスビジネスなどの事業を展開するヘラルボニーの「イサイパーク」だ。220平方メートルのスペースで、物販のほかカフェとギャラリーで構成する。盛岡市内にはギャラリーを併設した本社、ヘラルボニーがアートプロデュースを手掛けるホテル「マザリウム」があり「聖地巡礼のように訪れる国内外のファンをはじめ、広域からお客様が来店している」という。一連の改装ではコスメや若年層向け衣料品、雑貨を強化した。

 94年に入社し、婦人服や婦人雑貨の営業の最前線を担ってきたほか、営業企画などを務めきた。「地域のお客様に支えられてきた。今後も百貨店らしいエンターテインメント性を発揮し、地域のお客様に喜んでもらえるようにしたい」という。

 演劇は学生時代から続け、盛岡市を拠点に活動する社会人劇団を主宰する。コメディーを中心に定期公演し、役者だけでなく脚本、演出も担当する。盛岡市出身、55歳。

(浦)



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