《さらに進化する国内ヤーン㊥》産地を超えて広がる販路

2023/03/03 12:30 更新有料会員限定


難しいとされる赤色の硫化染色に成功した(廣島織染協同組合)

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 産地を越えた新たな市場開拓の動きや、異業種との協業の取り組みが目立った。

他にない染色技術

 廣島織染協同組合(広島県)は、ジャパン・ヤーン・フェア(JY)を「他産地の企業に自社の技術を知ってもらう良い機会」と捉え尾州ウールとの新たな取り組みを目指す。同社は県内で唯一のチーズ染色を行う。JYでは自社の強みであるインディゴ染め、硫化染めの技術を前面に押した。

 再現性だけでなく特に染色が難しいとされる硫化染色で20色以上の色展開に成功した点を強調した。硫化染めは独特の色落ち感、ビンテージ加工感があり若者向け、カジュアル向けのアパレルに引き合いが強い。自社でしかできない染色技術で他産地との新たな取り組みに期待を寄せる。

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