【記者の目】性の多様性を知る大切さ高まる 全員が能力を発揮できる職場へ

2024/03/04 15:00 更新有料会員限定


サンゲツは有志の社員がレインボープライドのパレードに参加している

 性の多様性を意識した経営の重要性が高まっている。日本の人口の約5~8%(約620万~992万人)いるといわれているLGBTQ(性的少数者)。従業員やその家族、取引先、消費者や株主などの中にもいると考えられる。企業は優秀な人材の離職防止や確保、法的リスク回避の観点からも、社員一人ひとりが多様な性について正しい知識を持ち、無知や無意識による差別的な言動やハラスメントを防ぐことが求められている。

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 繊維企業で積極的に研修や啓発を行う動きが増えてきた。テキスタイルメーカーの三星毛糸(岐阜県羽島市)は、社内報をはじめグループ内への情報発信で、LGBTQやダイバーシティー(多様性)について取り上げて社内意識を高めている。さらに地域企業や産地企業、行政にも呼び掛け、尾州産地で合同のセミナーを2回実施した。

 サンゲツ(名古屋市)は毎年、入社する社員を対象に「LGBTQ+研修」を継続するほか、昨年は基礎知識アップデートと当事者から話を聞く研修も全社員向けに開催。LGBTQ支援イベント「レインボープライド」のパレード参加や、性的マイノリティーの啓発活動を行うNPO法人(特定非営利活動法人)「アスタ」の活動を支援するなど、社外の取り組みも増えている。

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