《業界団体トップに聞く》日本毛皮協会 久保文子理事長 広がる理解、高まる需要

2023/08/07 10:59 更新有料会員限定


久保理事長

 毛皮こそ最高のサステイナビリティー(持続可能性)――根気強く発信してきたことが少しずつ実り始めた。23年5月に理事長に就任した久保文子日進毛皮代表取締役は、広がりつつある毛皮への正しい理解と需要が高まってきた今、明るい未来を見据える。

国内外で需要が復調

 ――この間の状況は。

 今年は小売市場がとても伸びていますよね。毛皮業界も23年1~3月の輸入額が4億円を超え、前年同期比17%増となりました。トリミングの部類(フード、襟など)は輸入額が減っていますが、衣服は20%増。小物(ハンドバッグ、装飾品など)は260%増とケタが違うように伸びています。

 とはいえ、毛皮がファーフリーの時流のなかで、大変厳しいということは変わりません。ですが、今まで私たちが根気強く発信してきた「毛皮はサステイナブルである」ということが、少しずつこの数字につながりつつあるのかなと思います。

 今は、大手アパレル企業でもファーフリーの会社があります。ファーフリーだけど食用の肉の副産物はいいとか、サステイナブルの基準が動物愛護などそれぞれあります。しかし、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類になり、お客様の購買意欲が増したことで、多くの会社から毛皮のオファーが来ています。欧州の染工場に聞くと、欧米のメゾンからも注文が増えているそうです。

 ――ファッション産業の中での役割について。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定



この記事に関連する記事