「マディソンブルー」は25年秋冬のコレクションで、仕立て服のようなフォーマルスタイルを企画した。ボレロ、フィット&フレアドレスなどのクラシックアイテムを、きりりとした立ち姿の映えるシルエットで見せた。デザイナーの中山まりこさんに背景を聞いた。
(聞き手=須田渉美)
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クラシックなフォーマルスタイルはマディソンブルーのベースとしてあって、ファンシーツイードのジャケットやスカート、タキシードは毎回作っています。ボレロは私自身が大好きなアイテムです。
きちんとした洋服に、ミリタリー系のアイテムやプリントTシャツを合わせて〝外す着こなし〟は、多くの方が想像するマディソンブルーのイメージになっていると思います。
今回は構築的なドレスをセットアップで提案したことが新鮮に映ったのか、展示会でも目に留める方は多かったです。ヒントになったのは50年代のドレス。自分が若かったとき、昔の『ヴォーグ』を見ていて目に焼き付いたスタイルです。ウエストラインをきれいに見せたシルエットを思い描いて作りました。

ボレロは身頃を体に寄せて、肩のラインをメンズのジャケット風に仕上げてもらうなど、現代的なバランスを配慮しています。ドレスは、サイドを縦のラインで切り替えてフロントがふわっと見えるようなパターンです。ハリのあるツイルの生地を使っていることも、シルエットの美しさに出ていると思います。黒、グレーのほかに、白を別注して3色揃えました。
接結ウールをリバー縫製していますが、10年ブランドを続けてきて、そういったことを形にできる工場とコミュニケーションが取れる体制になりました。積み重ねって大事だなと改めて感じています。