JAFIC「Jクオリティー」事業 参加11社と連携強め海外販路開拓

2022/10/31 06:29 更新


統一された世界を表現するファクトリーブランド(前回の商品)

 日本の技術を集めたファクトリーブランドが海外販路の開拓に挑む。日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)は、経済産業省中小企業庁のJAPANブランド育成支援等事業費補助金を活用し、「J∞QUALITY(Jクオリティー)事業」に参加する11社と連携したプロジェクトでイタリアのメンズ見本市ピッティ・イマージネ・ウオモに来年1月出展する。同プロジェクトの海外販路開拓は2回目。2月前半には東京でも展示会を開催する。

 同プロジェクトは、JAFICが支援パートナーとなり、前回に続きデザインディレクターにはデザイナーの中田優也氏を起用する。ディレクターが各企業の強みを引き出し、統一された世界で表現するファクトリーブランドを作り上げる。

 11社には前回と同じ企業が参加、チームワークも強まっている。生産工程として「織布・編み立て」「染色整理加工」「縫製」の匠の技術・独自の開発力を持つ企業が結集した。メンバーは、サンライン、大河内メリヤス、TSIソーイング米沢工場、高橋ニット、第一ニットマーケティング、マルチョウ、ファッションしらいし、サンテイ、宮田毛織工業、丸和ニット、中国紡織。

 前回は中国・上海で展示会を開催したが、コロナ禍も影響し具体的な成果は得られなかった。だが、東京展で業界関係者から評価が高かったこともあり、今回はメンズ業界で世界的に影響力のある展示会、ピッティ・ウオモで勝負することになった。

 海外販路開拓に向け、プロジェクト内に若手開発推進チームを結成。参加した11社の次世代を担う若手を中心に拡販を狙う店舗の設定や展示会プレゼン、EC販売戦略などの活動することで、人材育成にもつなげる。

 15年にスタートしたJクオリティー事業は来春から新制度をスタートする。下げ札にトレーサビリティー(履歴管理)QRコードを活用し、生産背景を動画で可視化、商品情報やECサイトへ誘導など消費者に訴求することができるようになる。プロモーションにも力を入れている。



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