機械設計やコンサルティングを手掛けるネイチャーアーキテクツは、「エイポック・エイブル・イッセイミヤケ」と共同で、熱を加えるだけで狙った立体に変形する布「スチーム・ストレッチ」の設計製造技術を開発した。この技術により、縫製がほとんど必要ないジャケットなど立体的な衣服を生産できる。
スチーム・ストレッチは、布に熱を加えることで特定の糸が縮み、伸縮性のあるファブリックになるイッセイミヤケの製造技術。ネイチャーアーキテクツは狙った立体に変形するために必要な布の収縮パターンを計算し、複雑な展開図を自動生成するアルゴリズムを開発。設計プロセスを自動化・効率化した。どのように熱収縮糸を配置するかなどを立体から逆算して平面に落とし込み、熱を加えるだけで立体的な衣服ができあがる。

衣服だけでなく、家電や照明、自動車の衝撃吸収材などにも応用が見込まれる。今月のミラノ・デザインウィーク期間中には、イッセイミヤケのミラノ旗艦店で今回のプロジェクトのプロトタイプなどを展示する。