伊勢丹新宿本店はメンズ館地下1階に「シューズオーダーサロン」を新設した。従来の既製靴の延長線上でなく、フルオーダー、パターンオーダーをはじめとしたカスタマイズに対応する常設の専門売り場となる。メンズ館の改装は来春までの2期に分ける。今秋は紳士靴の一部や7階オーセンティックウェアを改装する。
(松浦治)
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メンズ館の紳士靴売り上げは既製品が9割を占めるが、カスタマイズ需要が年々高まっている。背景には「既製品では満足できないステータス性と素材・色、ディテールをカスタマイズで楽しむ」(福田隆史紳士靴バイヤー)という顧客の要望がある。オーダーメイド靴は敷居が高かったが品揃え、サービス、環境を刷新し、顧客の興味・関心の変化に対応する。
サロンではパーソナルな体験型サービスを拡充する。国内外の紳士靴ブランドのオーダー受注会やワークショップを毎週開く。常備していないブランドを含め顧客の様々な要望に対応する。パターンオーダーは「ジョンロブ」「エドワードグリーン」「ジェイエムウエストン」などハイエンドの紳士靴を揃える。フルオーダーは「オオツカビスポーク」「ジョンロブ」「ヨウヘイフクダ」「クレマチス」で納期は12カ月を見込む。
ガラス越しに売り場内が見える開放的な環境で、木製の什器にゴールドの配色で重厚感を出した。計測台や独自仕様の接客用スツールを設置する。売り場入り口には対面型のシューケアカウンターを常設し、手入れに関する相談や靴磨きなどのメンテナンスに応じる。