インディテックス、上期も増収増益 リアルとEC融合で

2019/09/18 06:30 更新


 インディテックスの19年上期(2~7月)業績は増収増益だった。円換算の売上高は半期で1兆5270億円(1ユーロ=119.1円)となった。第1四半期(2~4月)に続き、第2四半期も好業績で終えたことについてパブロ・イスラ会長は「店舗、物流、テクノロジー分野への投資によって、リアルとネットの販売環境の融合が進んだ」ことを要因に挙げる。

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 売上高128億2000万ユーロで前年同期比7%増、EBITDA(金利・償却・税引前利益)34億4700万ユーロで47%増、純利益15億4900万ユーロで10%増だった。実店舗、ECともに全ての業態が全地域で伸び、既存店売上高も5%増となった。

 昨秋から「ザラ」で自社ECの新プラットフォーム導入を開始し、20年までに自社の全てのブランドが世界中どこからでもECで買えるようにする計画だ。この取り組みで、買い物の利便性が高まり、上期業績が伸びた。店舗もネットで購入した商品を受け取れ、環境に配慮した設計に切り替えが進んでいる。

 実店舗とECの連動性を高める一方で、上期はブラジル、アラブ首長国連邦、レバノン、エジプト、モロッコ、インドネシア、セルビア、イスラエルでECをスタートした。7月末時点で96カ国・地域に7420店があり、実店舗とECを統合したプラットフォームはこのうち62の市場で導入を完了している。

 実店舗とECを継ぎ目なく結ぶ買い物体験の向上には、ICタグの導入が不可欠と考えており、今後も導入を急ぐ。すでにザラと「マッシモ・デュッティ」「ウテルケ」で完了し、20年度までに全業態で導入を終えるという。デジタル分野への投資に並行して物流機能も更新し、ア・コルーニャの本社で関連設備の刷新、施設拡張を進めている。

 8月1日~9月8日の売上高は現地通貨ベースで前年同期比8%増で、19年度も既存店売上高が4~6%増で推移すると見込む。



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