繊維の設備投資でインドの存在感が高まっている。世界の工場と言われ、コロナ前まで内需も堅調だった中国がゼロコロナ政策以降は停滞し、外交や人権問題で欧米の中国離れが進んでいることも背景にある。インド市場をけん引するのは内需の成長で、インクジェットプリンターをはじめとするハイテク製品や、省人化・自動化のプロセスも引き合いが旺盛だ。
(ミラノ=中村恵生)
6月14日までミラノで開かれたITMA(国際繊維機械見本市)では、あらゆるゾーンでインドのバイイングパワーを見せつけられた。イスラエルのインクジェットプリンターメーカー、コーニットのブースでは展示機ごとに売約済みの札が貼り出されたが、最新の高価なテキスタイルプリンター「プレストマックスS」はトルコ、スペインといった見慣れた国に混じってインド企業が3台買い付けた。この光景はインクジェットプリンター各社で見られ、初出展の伊MASの大型プリンターもインド企業が購入を決めた。
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