商業高校の生徒が〝商〟の技を競う――岐阜県高等学校商業達人カップ実行委員会(川島政樹実行委員長=カワボウ社長)は12月26日、岐阜市内のマーサ21ショッピングセンターで県下の商業高校3校の選抜チームによる競技会を初開催する。
売り上げにとどまらず、利益率や品揃え、販促物や接客など20項目を審査する。物作りの競技会はあっても、商いの競技会は珍しい。実行委員会では「商の面白さを体験し、ここから起業家を輩出できれば」(川島委員長)と語る。
参加するのは岐阜県立岐阜商業高校、岐阜市立岐阜商業高校、岐阜県立大垣商業高校。JAぎふが取り扱う農産物などの中から、販売する商品を仕入れ、自らPOP(店頭広告)やポスターを製作し、マーサ21のイベントスペースに設けたそれぞれのブースで午後1~4時に販売する。各チームは10万円の予算を与えられ、その中で仕入れ代金や販促ツール制作料などをやりくりする。
ポイントは価格競争に陥らないように他校と品揃えを差別化し、利益を確保すること。またお客を引き込む接客や販売力も問われる。学校も、「授業で販売や商品開発には取り組んできたが、トータルで競うという発想はなかった。知識、技術を吸収し、岐阜の未来を切り開いて欲しい」(岐阜県高等学校商業教育研究会山田雄治会長=大垣商業高校校長)と期待する。