メンズ主力のニットメーカー、林田(大阪市)は和歌山県田辺市の自社工場にファクトリーショップを開設するとともに、設備投資した。商品ではメンズ・レディス「レセント」で好評のカラーオーダーニットで、身丈や袖丈のアレンジもできるように改良した。
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ファクトリーショップは23年11月に開設。約50平方メートルで、一部の壁面をガラス張りにし、外からも中が見えるような店作りにした。工場で作られた製品をゆったり楽しめるようにし、限定商品も置いている。見学ツアーなども計画中だ。
設備投資では、縮絨(しゅくじゅう)工程を担うスウェーデンの洗濯機を導入した。デリケートなカシミヤをはじめとした高級素材の製品を、プログラムを組んで洗える。同工程はこれまで外注だったが、内製化で納期の短縮、より均一な物作りなどを目指す。
主力ブランドのレセントは全国の百貨店インショップで、カシミヤやシルク、海島綿でそれぞれ10色以上、全38色の色が選べるカラーオーダーニットを提案している。24年春夏物からは、色だけでなく、身丈と袖丈をそれぞれ2センチごとに最大8センチまで短くまたは長くできるようにした。
既製品も提案しているが、自社工場の強みを生かしたオーダーで、さらに踏み込んだ。秋冬物はカシミヤのカラーオーダー、カシミヤやベビーカシミヤのパターンオーダーもある。
24年3月下旬には、東武百貨店池袋店に「マグノリア・トウキョウ」のインショップを、レセントの既存店と併設する形で開設。同ブランドは団塊ジュニアを対象に、トータルアイテムを提案している。既存の売り場の中で、両ブランドが隣接した形のものが順調なことから、今回も期待している。