グッチは日本進出60周年を記念して「Bamboo 1947:Then and Now バンブーが出会う日本の工芸と現代アート」展をグッチ銀座ギャラリーで開いている。
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グッチ製品が日本で初めて正式に紹介された1964年から60年目のアニバーサリーイヤーを迎え、日本の顧客への感謝と日本とのつながりを今後もより強く育んでいきたい思いを込めたイベント。
日本の伝統工芸作家とコンテンポラリーアーティストがビンテージの「バンブー1947」ハンドバッグを用いて作品を作り上げた。陶芸家の中里博恒はバンブーのハンドルを磁器で制作した。磁器のハンドルは焼き上げる過程で収縮したりねじれたりするため、実際のサイズと合わせるために何度も試作を繰り返したという。人間国宝で彫金家の桂盛仁と彫金家の北東尚呼はバンブーハンドルに細密な彫金の技術を散りばめた。それはまさに日本の伝統美が宿る作品。漆師の渡慶次愛は琉球漆の技法を使って革の表面に漆を施した。画家の八重樫ゆい、写真家の森山大道、画家の横山奈美は、バッグをキャンバスにそれぞれの作品を描いた。
6組がそれぞれ10作品を手掛け、合計60個のバッグを製作した。製作にあたりビンテージ品を集め、それをリペア部門が洗浄、修復してプロジェクトを進めた。
森山大道の写真のプリントでは、出来上がっている製品にプリントをするため、プリントに誤差が生じないように職人が何時間も立ち会ったという。また失敗した時にプリントを消すための溶剤までも開発して、アート作品を完成させた。
会場では、この作品とともにバンブー1947ハンドバッグの歴史も紹介している。9月23日まで。