1982年9月14日は、グレース・ケリーが世を去った日です。モナコの公道の交通事故が原因でした。29年11月12日、米国フィラデルフィアに生まれています。グレース・ケリーは本名。まさに「優美」な方でした。もっとも三人姉妹の真ん中で、姉と妹はさらに美しかったと伝えられています。
最初、舞台女優を目指していたという。これは叔父のジョージ・ケリーが脚本家だったことと関係しているのかも知れません。51年の舞台、『十四時間』に端役で出演。これを見た映画関係者が注目。翌年の『ハイ・ヌーン』に抜擢(ばってき)されたのです。
邦題は『真昼の決闘』。主演は、ゲイリー・クーパーで新任の保安官役。その新婚の妻の役がケリー。正午ちょうどに駅に着く列車で悪漢が町に帰ってくる。それにたった一人で立ち向かうのが、新任保安官…。
新任保安官が首に結んでいるのが「ストリングタイ」。アメリカの伝統的なネクタイです。カーネル・サンダースがいつも結んでいる。ストリングタイは約2センチ幅のもので、「ボーロタイ」とはまた異なるものです。(服飾評論家・出石尚三)