《めてみみ》商売上手の西洋人

2026/02/26 06:24 更新NEW!


 ロンドン出張中、ビクトリア&アルバート美術館に行った。装飾美術とデザインを専門とする世界最大級の美術館。各国の伝統的な装飾や工芸、衣装などが常設され、チェックしている業界人も多い。

 現在の企画展は「マリー・アントワネット・スタイル」。史上最もファッショナブルな王妃がフランス宮廷に入った1770年から現代に至るまで、アートやファッションに与えた影響をたどるもの。当時の衣装のほか彼女に着想したデザイナーの作品なども揃う。

 8月に日本巡回が決まっているものの、せっかくだからここで見たい。しかし予約サイトを確認するとチケットは完売。諦めかけたところ奥の手があった。

 年間パスポートなら無料の常設展と同様に企画展も見放題になり、メンバーズレストランも使える。割高だが、次の企画展も見るのであれば悪くない。絶妙な値段設定だ。一瞬迷ったのち購入した。

 いざ美術館に入ると、年間パスポート受け取りカウンターは並んでいた。ツーリストであれば限られた滞在期間を有意義に過ごすべく、少々高額でも購入したい。購買心理をよくつかんでいる。商売上手な西洋人にうまく転がされたような気もしつつ、結果的に満足度は高かった。美術館にとっても安定的なビジネスは必須課題。双方に利があるサービスやアイデアが、持続可能なビジネスにつながる。



この記事に関連する記事