話題のキャンプイベント「ゴーアウトジャンボリー」 アッツアツの買い物熱!

2019/06/10 06:30 更新


【センケンコミュニティー】話題のキャンプイベント「ゴーアウトジャンボリー」 アッツアツの買い物熱! キャンプ好きくすぐる

 アウトドア人気が高まるなか、今注目されているキャンプイベントが「ゴーアウトキャンプ」だ。三栄のアウトドアファッション雑誌『ゴーアウト』から派生したもので、アウトドア・アパレルブランドが出店する物販エリアも設置される。このエリアの「買い物熱がすごい」という声を近頃よく聞くため、センコミ取材班として初潜入!キャンプ好きの買い物熱を間近に体感してきた。

 参加したのは、4月12~14日に開催された「ゴーアウトジャンボリー」(静岡県富士宮市・ふもとっぱら)。ゴーアウトキャンプに比べて、音楽ライブや遊びのアクティビティーなどキャンプ初心者でも楽しめるコンテンツを充実させたもので、ゴーアウト関連のイベントの中でも最も多くの来場者が訪れるという。記者は2日目の土曜日に足を運んだ。

ゴーアウトキャンプ/ゴーアウトジャンボリー

 07年に創刊した雑誌『ゴーアウト』読者のファンミーティングとして08年にスタートした宿泊型キャンプイベント。ゴーアウトキャンプは全国で年6回の開催。12年に始まったゴーアウトジャンボリーは毎年4月の3日間、静岡県富士宮市で開かれており、今回が8回目だった。複数のミュージシャンが出演する音楽ライブや遊具・ワークショップを設ける「キッズフィールド」のほか、映画祭や持ち寄りバーベキュー、スタンプラリー、カラオケ大会など子供から大人までが楽しめるコンテンツが盛りだくさん。入場には有料チケットが必要で、日帰り・宿泊など参加形態によって料金は様々。3日間の来場者数は約2万人。

行列、完売も

 物販エリア「ブランドアヴェニュー」には今回、約60~70店が出店した。出店希望は年々増えているものの、敷地面積の都合上、これ以上出せない規模になっているとのこと。出店の主な目的はブランドや業態の認知度向上だ。ここでしか販売しない特別な商品を用意したり、お買い得商品を揃えたり、ワークショップを開いたりと仕掛けは様々。長年出店を続けているところも多く、来場者には「ここに来れば○○が購入できる」という印象が定着しているようだ。

数百メートルの通りにたくさんの店が並ぶ「ブランドアヴェニュー」

 一般的な物販イベントでは、雑貨などの小ぶりで低単価な物が売れやすいと聞くが、同イベントは自家用車での来場が多いことや、参加のために有料チケットを購入していることもあって、来場者は買う気満々。10万円近いテントなど高単価な物も売れていた。

 朝10時の開店前から100人以上の列を作っていたのは、10回以上出店している「ダナー」(社名はエービーシー・マート)。イベント限定価格のブーツを求め、お昼を過ぎても客足が途絶えなかった。

 「グラミチ」(インス)は久しぶりの出店。かつては物販をしていたが、今回はロイヤルティー向上を狙い、トートバッグにシルクスクリーンプリントでブランドロゴを刷るワークショップ(体験料金はバッグ付きで1000円)を開催した。インスタグラムに写真付きで投稿すると料金を半額にしたり、アカウントフォローでノベルティーをプレゼントするなどの工夫も。

プリントワークショップを開いた「グラミチ」

 国産のダウンウェア・シュラフの「ナンガ」(ナンガ)も人気だった。シュラフ(2万9000~4万6000円)を中心に販売したところ、土曜日だけで60個以上売れ、在庫が切れそうになっていた。

高単価なシュラフが活発に売れていた「ナンガ」

すぐ使える

 アウトドアウェア・雑貨の「シルバーマーク」(ウィゴー)も常連組。大きな荷物を運ぶのに便利なキャリーカート(1万円)やエアソファ(3000円)、ビニールシート(2000円)などが「購入してすぐ使える」と好評で売れていた。

購入してすぐ使える商品がよく動いた「シルバーマーク」

 同じく常連の「ゴースローキャラバン」(三高)は、日頃セールにならない定番人気商品のパンツを特別価格で販売。ブランドを知る客を中心によく売れた。

 車を通じたライフスタイル提案ブランド「ジャックアンドマリー」、ガレージライフスタイルブランド「ゴードンミラー」(ともにオートバックスセブン)はPRを目的に初出店。アクセサリー(1900円)や缶スツール(3200~4300円)などがよく売れていた。

「ジャックアンドマリー」「ゴードンミラー」の2ブランドで初出店したオートバックスセブン

来場者に聞く

旬のアウトドアグッズ学ぶ

 ブランドアヴェニュー周辺にテントを張っていた来場者に、ゴーアウトジャンボリーに参加する目的を質問した。「おしゃれな来場者が多く、ブランドもたくさん出店しているので、最新のファッションやキャンプギアの参考に来ている」という声を複数の人から聞いた。竹下室長による〝おしゃれキャンパー集う説〟は来場者の声によって立証された!

長野県から4世帯で参加したご家族。ファイヤーテーブルは会場で「お得だった」ため購入

友人家族、同僚とワイワイ

 子供が遊べるキッズフィールドが近いためか、小さな子供を連れた複数家族での来場が目立った。長野県から友人同士の4家族で来場した皆さんは、たき火を囲むファイヤーテーブル(約6000円)を現地で購入したという。埼玉県と栃木県から訪れたという2家族は、一方が初参加。長年ゴーアウトを愛読していて、「いつか行ってみたかった。本当におしゃれな人が多くて勉強になる」とテンション高く取材に応じてくれた。

埼玉、栃木から訪れた初参加を交えたご家族

キャンプ好きというウィゴーの園田恭輔社長(右)は、社員のみなさんと金曜日から2泊3日コース

 驚いたのは、現地で初めて顔を合わせたというソロキャンパーの集い。SNS上で知り合って連絡を取るようになり、現地で合流、一緒に宿泊するんだとか。

友人家族とともに本紙の小笠原拓郎編集委員も娘と参加した

おしゃれキャンパーが集う場として

三栄ゴーアウト局室長 竹下充さん

『ゴーアウト』創刊編集長の竹下充さん

 ゴーアウトを創刊してからしばらく経って、「おしゃれなキャンパーが一つの場所に集まるイベントがあったら、取材もできて効率が良いよね」って軽いノリで始めたのがゴーアウトキャンプです。当社のメインコンテンツともいえる車雑誌では昔から、改造車を集めたファンミーティングをやっていて、このやり方を参考にしました。

 雨の中で開催した1回目は、約30人が来場。今は数多く出店していただいているブランドも、当時はたった三つでした。次第に様々なブランドがPRや物販を目的に出店してくださるようになり、今の規模にまで成長しました。

 キャンプイベントでありながら、音楽フェスティバルの要素が強いゴーアウトジャンボリーの主な来場者層は30~40代。家族連れやカップル、友達同士で参加していただいています。キャンプをしたことが無い人でも楽しめるように様々なコンテンツを用意しているため、日帰りでの参加も多いです。ここでキャンプの雰囲気を体感し、次回から宿泊してもらえるようになるとうれしいですね。

 ブランドアヴェニューは、「特別価格で販売してもブランドの価値が下がらない」と出店者から好評価を得ています。ここで手頃な価格で購入したとしても、日頃も定価で購入するというお客様が多いようです。

 駐車場やキャンプサイトを設置できるスペースの都合上、来場者数はここ数年変化がありませんが、チケットが売り切れるスピードは年々早くなっています。



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