岐阜のフォーエヴァー 踏み込んだ縫製工場に支持集まる パターンの修正提案や生地に応じた糸と針

2021/03/13 06:30 更新


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 縫製工場のフォーエヴァー(岐阜県本巣市、井川貴裕社長)は、百貨店ブランドやデザイナーブランドから引き合いが強い縫製工場だ。12年の設立で工場としては新興だが、物作りへの評価は高く、売り上げは上昇基調にある。

(森田雄也)

最善の物作りを

 工場は縫製を担う中国からの技能実習生14人、縫製、検品、工場管理を担う日本人8人で構成する。カットソーアイテムを主体に布帛物も扱う。レディスが85%、メンズが15%。

 強みは使う生地に対して最適な糸と針を選ぶ能力の高さ。地味に見えても、間違った選択をしてしまうと、製品の見た目や着心地に影響を及ぼしてしまうため、縫製現場では大切な要素だ。

 縫う生地の伸縮性や厚さ、素材を見たり、時には見本を1着縫ったりして、糸の種類や針の大きさで最適な物を選ぶ。これは工場管理歴が前職を含め35年の工場長、真鍋裕紀取締役のノウハウによるものだ。

 パターンについても、発注先から言われたものをそのまま受けるのではなく、「こう修正した方が縫いやすいし、ラインも美しくなる」などの提案まで踏み込む。場合によってはサンプルを2回、3回と修正し最善の物作りを追求する。

 不良品を出さないよう、検品も強化。18年には2人から5人に検品担当を増やし、万が一でも不良品が出ないように水際対策に力を注ぐ。

 設備は本縫いミシン40台のほか、穴かがりやロックミシン、ハンディー検針機などを揃える。

 ロットはサンプル生産や数十枚の小ロットから1000枚以上にも対応する。

 納期は30~40日。アイテムやロットによっては、関連会社の縫製工場、アイエスジェイエンタープライズ(岐阜市、井川貴裕社長)をはじめ、協力工場に仕事を依頼するといった柔軟な対応が可能だ。

中国からの技能実習生はジャケット一着を丸縫い出来る技術者揃い

環境整備にも力入れる

 働きやすい環境整備にも力を入れる。岐阜県が進める「ワーク・ライフ・バランス推進企業」に登録。仕事と家庭の両立支援に取り組む企業として、残業削減や有給休暇の取りやすい雰囲気を社内に浸透させてきた。

 実習生は本社横の寮に居住する。17年の工場移転を機に、寮も拡張するなど、実習生の生活空間にも気を配る。 

 売上高は20年5月期で7600万円。コロナ禍でピーク時よりも落ち込んだが、基本的に設立以降は増収を続けてきた。

 昨年は社会貢献としてマスクやアイソレーションガウンの縫製も行い、マスクは昨年10万枚、アイソレーションガウンは10万枚以上縫製した。

 最近ではインスタグラマーのオリジナルブランドの縫製依頼など、新規で引き合いが強まる。井川社長は「安かろう、悪かろうの時代は終わった。良い物作りを続け、一緒に取り組んでもらえる企業を増やしていきたい」と意気込む。

(繊研新聞本紙21年1月27日付)


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