ニットメーカー、エフアイニット(富山県高岡市)は、〝発信する工場〟をテーマに新たな取り組みを始めた。無縫製横編み機「ホールガーメント」を中心に、独自の強みを打ち出す。12月は初の展示会を東京で開いた。カシミヤマフラーの自社ブランド「ieefar」(イーファー)の製造・販売も始めた。
開発力知ってほしい
東京・代官山で開いた展示会は、企画力、編み立てや加工の技術を広く知ってもらうことが目的。ホールガーメントでは珍しいあぜ編み、ケーブル編みも提案する。ブークレ、毛足の長いアルパカなどにも対応する。新卒者も採用しており、技術スタッフ26人、デザイナー4人を揃える。
24~25年秋冬物は、ショート丈のトップとスカートのスタイリングを提案した。希少種で毛足の長いスーリーアルパカ、ロイヤルベビーアルパカ、初秋向けに非ウールのハイゲージなどを企画した。梳毛でエアリーな独自素材「エフアイウール」も見せた。
有力なアパレルメーカー、セレクトショップが来場した。今後展示会は年4回のペースで開く。
自社ブランドも開始
イーファーはカシミヤ100%のダブルスムース編みのマフラー。厚みがあり、手作業によるブラッシングで起毛する。後染めで50色を揃える。税込み価格はSが1万9800円、M2万9700円、L4万6200円。

12月28日まで渋谷パルコで初の期間限定店を開いている。最初の2週間で約200本が売れたという。エストネーションの六本木、大阪でも26日まで期間限定店を開いている。ブランドの公式サイトでの販売も始め、今後卸売りも含めて販売方法を広げていく。