【ファッションとサステイナビリティー】YKK 商品開発や業界への啓発

2020/08/05 05:00 更新


 YKKは昨年、環境への取り組みの長期的な方向性を示す「YKKグループ環境ビジョン2050・人と自然の未来をひらく」を策定。ファスニング事業における温室効果ガスの排出や水使用量の削減など、事業独自の中長期目標を定めて活動を開始している。

 リサイクルポリエステルを活用したファスナー「ナチュロン」、植物由来ファスナー「グリーンライズ」、無水染色技術を使ったファスナー「エコダイ」など、サステイナブル(持続可能な)素材の使用や製造工程での環境負荷低減にも積極的だ。20年度中には海洋プラスチックごみを主材料にしたファスナー「ナチュロンオーシャンソースト」を販売。スリランカで収集した海洋プラごみを主材料にした樹脂ファスナーで、強度、耐久性、機能性などはナチュロンと同レベルを維持する。

 今年3月には国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局が推進する「ファッション業界気候行動憲章」に署名した。商品開発と物作り工程の持続可能性を追求するだけでなく、「ファッション業界全体で協力して温室効果ガスの排出量の削減を加速させたいという私たちの願いを世界に伝える」(大谷裕明社長)という。

リサイクルポリエステルを活用したファスナー「ナチュロン」

(繊研新聞本紙20年7月28日付)

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