【ファッションとサステイナビリティー】帝人フロンティア 技術の蓄積で差別化

2019/12/08 00:00 更新


 帝人フロンティアは、回収した使用済みペットボトルをマテリアルリサイクルして活用するポリエステル素材「エコペット」を大きく育てる。エコペットの販売は95年から。「廃ペットボトルの活用で難しいのは材料の違いへの対応。長年の技術、ノウハウの蓄積が、品質が安定した様々な糸や生地の開発を可能にする」と強みを生かす。短繊維に加え、長繊維を開発。細番手、異型断面、中空糸など様々な糸を作り、機能性と意匠性を融合した生地が一気に増える。用途もスポーツ、アウトドア、ユニフォームに加え、ファッション、産業資材向けなどに広げる。基幹素材「ソロテックス」で培った生地開発、販促、販売の連動をロールモデルに「次はエコペット」を大きく育てる戦略だ。

 CSR(企業の社会的責任)調達にも力を入れる。持続可能なアパレル産業の構築を目指すサステイナブル・アパレル連合(SAC)に11年に加盟した。SACは先日東京でセミナーを開き盛況だった。製品や企業の持続可能性や透明性を測る独自の評価基準「ヒグ・インデックス」を採用する企業や工場が増加。帝人フロンティアでも自社工場だけでなく協力工場でもヒグ・インデックスの活用が広がっている。

様々な糸を「エコペット」で作り、生地バリエーションを一気に広げる

(繊研新聞本紙19年12月4日付)

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