日東紡グループの日東紡インターライニングは、自然環境に配慮したナイロン製芯地・裏材を開発した。昨年から自然環境に配慮した生地をリサイクルポリエステルを中心にまとめて打ち出しており、「昨年は汎用的なものを提案したので、今後は薄手など得意とする高付加価値品を加えていく」とする。
新品番は、プレコンシューマー原料のリサイクルナイロン100%の裏材と、植物由来ナイロンを緯糸に使った試作段階の接着芯地。12デニールや15デニールと極薄で軽く、柔らかい。フッ素フリー、ノンホルマリンなど有害物質を使わない。
リサイクルナイロンの裏材は、安全基準「エコテックス・スタンダード100クラス1」認証済みで、原糸工場と生地メーカーはGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)認証を取得している。新開発のリサイクルポリエステルの素材と共に、既に海外スポーツメーカーに採用が決まった。いずれ芯地としても提案する。
自社グループ工場でも環境認証取得を進める。今秋には、伊丹生産センターでGRS認証の取得を目指している。「サステイナブル素材でも、機能性など高い技術を土台に据える」として、抗菌や冷感など機能加工を様々に組み合わせ、ユーザーニーズに柔軟に応える。
(繊研新聞本紙20年7月28日付)