【ファッションとサステイナビリティー】デュポン 植物由来で実用的な「ソロナ」

2019/12/08 00:00 更新


 適度な伸縮性や形態回復性などといった実用的な機能を備えることから需要が増えているPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)。主要な原料に植物由来原料を使っているのがデュポンの「ソロナ」だ。

 同社は工業用コーンを有効活用して取り出したグルコースから100%植物由来の1・3-プロパンジオールを開発。1・3-プロパンジオールを用いたソロナのバイオ由来比率は37%。米テネシー州にある合弁の自社工場で生産しており、「徹底した品質管理と、トレーサビリティー(履歴管理)を確立」。環境認証のブルーサインを取得しているほか、LCA(ライフサイクルアセスメント)を実施し、自然環境に対する負荷を抑える製造プロセスで生産している。日本ではエコマークにも認定されている。

 主な用途はカーペット、アパレル。良品計画の「無印良品」でもカーペットのほか、化粧用ブラシにも採用された実績もある。「環境に優しい材料であることと、柔らかさ、へたりにくさという実用性も評価された」という。ファッション用途では、高級フェイクファー「エコペル」のソロナ100%ファーが「ステラ・マッカートニー」に採用されている。

フェイクファー「エコペル」が「ソロナ」100%で作ったファーを「ステラ・マッカートニー」が採用

(繊研新聞本紙19年12月4日付)

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