江戸時代前期の300年以上前から鳥取県境港市の弓浜半島で栽培が始まった和綿。北前船により全国に広がり、鳥取藩の財政を支えるほどの一大産地を形成したが、明治期から安価な外国産綿が台頭したことで徐々に衰退した。その後、同地域の伝統織物「弓浜絣」の原料として細々と栽培が続けられ、わずかな種をもとに、08年から境港市農業公社が本格的な復活に取り組んでいる。農薬や化学肥料を使わずに手作業で育てられ、繊維は太く弾力性に富み、保湿性にも優れており、バッグやタオルなどで商品化されている。
《FB用語解説》伯州綿 鳥取県西部で栽培される和綿
2017/10/19 04:00 更新