ファストリ、持続可能性と事業成長の両立へ サプライチェーンの上流まで生産を自社管理

2023/11/07 18:00 更新


柳井康治取締役グループ上席執行が登壇し、ビジネスの仕組み自体を持続可能にしていく考えを示した

 ファーストリテイリングは、サステイナビリティー(持続可能性)と事業の成長が両立できるビジネスへの転換を加速する。縫製や主要素材工場だけでなく、原材料調達までの全工程を自社管理する生産体制を構築する。店頭で回収した古着のリサイクルやリユースの方法も多様化する。

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 11月7日に行ったプレゼンテーションではサステイナビリティーに関する30年までの達成目標の進捗(しんちょく)に加え、グループの生物多様性保全方針を策定したことも発表した。原材料生産で土地利用の影響が大きいウール、カシミヤ、コットンに関しては今後、環境へのマイナス影響が低減できる生産方法へ転換する。

 商品開発分野ではリサイクル素材など温室効果ガス排出量の少ない素材を増やしている。23年から「ユニクロ」の一部インナーで初めてリサイクルポリエステル、リサイクルナイロンを採用した。今後、天然繊維の再利用商品の開発も進める。使用済みのユニクロの服の再利用の手法も多様化し、店舗へのリペア、リメイクのスタジオ設置を23年10月までに16カ国・地域で35に増やした。原宿店ではトライアルで回収した古着の販売も行った。今後は古着販売の事業化も視野に入れる。

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