3ミニッツ「エトレトウキョウ」 EC売り上げ4倍ペース

2018/12/27 06:29 更新


 動画メディア事業の3ミニッツ(東京)が展開する大人向けレディスブランド「エトレトウキョウ」は、ブランドのインスタグラムアカウントのフォロワー数が5万を超え、ファンコミュニティーが確立してきた。客の購買・反応データを分析して生産数量の奥行きも読めるようになり、ECは前年比4倍で推移している。地方ファンのニーズに応えるため、秋冬物から卸売りも開始した。

(疋田優)

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インフルエンサー発

 同ブランドはファッションインフルエンサーのJUNNAさんがディレクションしている。洋服をたくさん経験してきた大人女性向けブランドで、EC、SNSでファンを広げてきた。2年目の18年秋冬物は、ファン拡大を狙って品番を前年より2割ほど広げて臨み、シンプルでドレープの利いたワンピース、カットソー、コートのほか、インナーが好調だ。また1年かけて蓄積した購買データやSNSマーケティングから、完売が見込める生産数量も読めるようになり、売り上げは計画通り順調という。

 ブランドファンは着実に増え、ブランドのインスタグラムアカウントのフォロワー数は週間1000人単位で伸びることもあったほどで、現在5万人を超えた。JUNNAさんのアカウントは8万人超で、ここにきてブランド名が表に出てきていることにも手応えを得ている。

ライトユーザー狙う

 販売は直営EC、ゾゾタウン、3店の実店舗。ECは前年同期比4倍となっており、自社ECとゾゾタウンの両販路で伸びている。また実店舗にも顧客がつき、「事業全体でも10月以降4倍ペース」(二階戸貴志エトレトウキョウ事業部長)と伸ばしている。19年春夏では、さらなる事業拡大のためのアクセルを踏む。濃いブランドファンだけでなく、ライトユーザーとのコミュニケーションを深めるため、シンプルに着回しできるアイテムや、インナー分野を強化する。ワンピースなどは肩や背中が開いたデザイン性のあるものが多いため、それと合うインナーやボディースーツを揃えて、挑戦しやすく提案する。

 地方にファンが増えてきたことから、出店しないエリアでは卸販売も開始した。すでに一部の地方店に卸すことが決まっている。直営店は大きく増やさず、都心部での路面店開設を視野に入れている。今期(19年6月期)はブランド売り上げ10億円を計画する。

1年間で蓄積したデータを分析、MDと生産数量の精度が上がって秋冬順調な「エトレトウキョウ」


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