「ディーティーティーケー」(デト・カズマ)は都内のギャラリーで19年秋冬向けのインスタレーションを行った。90年代のプロダクト要素を反映し、異素材のコントラストを利かせたスポーティーなストリートスタイルを見せた。
細畝のリブニットは前身頃と後ろ身頃をモノトーンで切り替え、フリースのブルゾンはネイビー、グレー、ブラックなど3色を斜めのラインで切り替える。ウォーム感のある素材で着心地の良さを配慮しながら、工業的なラインを交えてアーバンカジュアルを組み立てた。
「メタリックな質感やミニマムなシルエットなど、90年代の人やモノに感じられる近未来的な印象を意識した」とデト・カズマ。ファスナーの持ち手やアウターに付いた金具は、イオンプレーティング加工されてオーロラ色を放つ。ジャージーのブルゾンやパンツを切り替えるパイピングには反射素材が入っていて、構築的なラインを浮き立たせている。足元は、靴をリブニットで覆ったシューズ・イン・シューズで統一し、スマートな今っぽさを際立たせた。
(須田渉美、写真=加茂ヒロユキ)
