都内百貨店の初売り にぎわいが完全復活 セールは短期集中

2024/01/02 14:10 更新


売り上げ、客数ともに前年を上回る(西武池袋本店)

 都内百貨店の初売りは、そごう・西武が1日、三越伊勢丹や高島屋、大丸松坂屋百貨店などが2日に始まった。全館クリアランスセールが一斉にスタートし、集客イベントなどが再開された。新型コロナウイルス感染拡大防止のための営業制限が4年ぶりになくなり、コロナ禍前のにぎわいが復活した。松屋銀座本店は例年に比べて1日遅らせて3日にスタートする。

開店前に並ぶ来店客(伊勢丹新宿本店)

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 西武池袋本店は1日、混雑緩和のために開店時間を30分繰り上げた。売り上げは前年比6%増、客数が8%増だった。同日の開運日に合わせて品揃えを1.5倍に増やした財布売り場はラッキーアイテムとして購入客が増えて、売り上げが3倍に達した。衣料品は暖冬影響で年末まで動きが鈍かったコートが回復し、「春先まで長く使えるタイプが好評で、久しぶりの新年会や3月の謝恩会などに備えての購入が目立った」(同店)という。 明るい色目のニットアイテムが売れた。

 福袋はECへの切り替えで店頭での販売を抑制する傾向が強まり、「家族連れで買い物を楽しむ来店客が目立った」(伊勢丹新宿本店)という。セールは衣料品・雑貨を中心に縮小傾向にあり、代わって新年を楽しむコンテンツ、イベントで来店を促す。

新年を楽しむコンテンツ、イベントで来店を促す(西武池袋本店)

 1月のクリアランスセールは短期集中型になる見通し。マークダウンしない商品やブランドがあり、「価格よりも今必要な商品を買い求める傾向が強まっている」(三越伊勢丹、高島屋)とプロパー販売を強化する。春色冬素材のジャストシーズン企画、オケージョン需要に対応した春物が1月中旬に立ち上がる。セールを早めに切り上げ、2~3月に本格化する入卒のマザーニーズ、フレッシャーズなどの需要に対応して店頭の鮮度を高める。

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