12月の百貨店・スーパー販売額 小売業は3カ月連続プラス 気温低下で衣料品動く

2022/02/01 06:26 更新


 経済産業省が1月31日に発表した21年12月の商業販売額は52兆9000億円(前年同月比6.2%増)で、10カ月連続で増加した。卸売業は38兆2440億円(8.1%増)で10カ月連続、小売業は14兆6560億円(1.4%増)で3カ月連続の増加。この結果、21年の年間の商業販売額は551兆8690億円(前年比6%増)、そのうち卸売業は401兆3820億円(7.6%増)、小売業は150兆4860億円(1.9%増)となった。

 卸売業の販売額は繊維品卸売業が2.1%増で、8カ月連続で増加。一方で、前月は6カ月ぶりに増加した衣服・身の回り品卸売業は5.5%減だった。小売業は原油高で23.3%増と大きく伸ばした燃料小売業を除くと0.5%減。ただし、新型コロナウイルス感染者数の減少による客数増と月後半の気温低下によるアウター、ニット製品の売り上げ増が寄与し、織物・衣服・身の回り品は1.2%増で、2カ月連続のプラス。

 百貨店・スーパーマーケットの合計販売額は2兆1389億円で1.7%増、既存店は1.4%増で、いずれも3カ月連続の増加。百貨店は前月に引き続き、「入店客数の増加、高額品の好調な売れ行きが継続」したことに加え、冬物衣料の売り上げが上乗せし、3カ月連続のプラスとなった。スーパーは前年同月に飲食料品を大きく伸ばした反動で2カ月連続のマイナス。百貨店とは対照的に、衣料品の苦戦が続いている。

 小売業販売の基調判断は2カ月連続で「持ち直しの動きが見られる」とした。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事