東急百貨店と松屋はこのほど外商や自社カード会員などの優良顧客を本店に招いた特別販売会を開いた。秋冬物の先行販売品や限定品のほか、高額品の売れ行きが良かった。松屋は売り上げが過去最高だった。イベントを通じた来店促進で全館の買い回り効果が表れた。
(松浦治)
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東急百貨店本店は8~10日、「錦裳会」を開き、期間中の売り上げが前年並みの13億円に達した。本店を拠点に、東横店、シンクスの渋谷3店の共同企画を実施し、札幌、長野を加えた全社の外商顧客の買い回りを促した。時計・美術の高額品や子供服、食料品の売れ行きが良かった。時計が前年比30%増だったのをはじめ、子供服が3世代ファミリーの来店効果で売り上げを伸ばした。婦人服は秋の新規ブランド導入効果で売り上げ減に歯止めをかけた。「大人みがき」をテーマにした体験型や特別感あるイベントやセミナーが好評だった。
松屋銀座本店で11日に開いた「松美会」は売り上げが10億円を超えた。特選衣料雑貨や婦人服、リビング、食品などほとんどの商品領域が売り上げ増となり、客単価が増加した。婦人服は秋冬の先行品や限定品の売れ行きが良かった。「新たに屋上をおもてなし拠点に加え、全館での様々なイベントの効果で、お客様の滞留時間が長くなり楽しんでもらえた」(同店)という。