米ニューヨーク綿花市場の期近3月限月(取引できる期限の月)相場は、12月下旬に差し掛かり1ポンド(約453グラム)当たり80セント台で推移している。世界的に綿花の需要見通しが弱く、春から夏にかけて100セントを大幅に超えて高騰していた相場は秋以降、右肩下がりの状況が続いていた。とはいえ、80セントは綿花相場として低い水準ではない。紡績企業による定期的な買い付けと、投機マネーが相場を下支えしている模様。ゼロコロナ政策を緩和した中国の消費回復に楽観的な見方が広がりつつあり、足元の相場は80セント台後半まで上昇する局面も見られた。
(小堀真嗣)