クールジャパン機構 シタテルに最大10億円を出資

2019/07/16 07:00 更新


 官民投資ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓機構)は、衣料生産プラットフォーム「シタテル」を運営するベンチャー企業、シタテル(熊本市、河野秀和社長)の第三者割当増資を引き受け、最大10億円を出資することを決めた。資金はシタテルのシステムの拡張やマーケティング強化などに充て、「物づくりを通じて、日本のファッションブランドの海外進出を支援する」(渡邊真之助クールジャパン機構投資戦略グループディレクター)。

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 シタテルは14年に設立。オンラインを通じて、日本の縫製工場や生地、副資材メーカーなどの生産者と日本のアパレル企業やデザイナーなどを結び付ける事業を行い、成長している。登録するアパレルなどのクライアント数は約1万3000社で、生産者数は約700拠点ある。資金はこれまで、ベンチャーキャピタルを中心に主にシステム開発費用を調達し、基盤を整備してきた。クールジャパン機構からの出資は次の成長戦略である「シリーズCラウンド」の資金調達の一環。「国内のインフラを生かしてパイを拡大しながら、クールジャパン機構のネットワークも活用してグローバル市場の開拓とクローバルインフラを構築したい」(河野社長)という。シリーズCラウンド推進にあたっては既に他にも第三者割当増資を実施、既存株主のオプトベンチャーズのほか、日鉄物産、HENNGE、丸井グループ、ヤギが引き受けた。これらを合わせた累計資金調達額は約20億円となる。



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